運命的1【連敗】

運命的1【連敗】

「なんで決まらないのかしらねぇ」と母がため息を付きます。

ため息を付きたいのはこっちよ!

内心そう毒づきましたが、言い返すことはしませんでした。

裕子34才女性、見合い経験32回、連敗記録を更新中。

これが私です。

32回。。。信じられないでしょう。

自分がいちばん信じられません。

こんどこそこちらから断ってやる!と身構えていても、タッチの差で相手さんからの断りが入り悔しい思いを何度もしました。

この頃は「断られなければ結婚しよう!」と決めているのですが、どうしたもんでしょうか、断られ続けます。

「パパもママも、もうネタ切れよ。。。お願いしい行くところがないわ。。。」

母がまだそんなことをつぶやいています。

短大を出てからずっと、花嫁修業を続けてきました。婚活は万全です。

お料理教室もお華もお茶も一通りを終え挑戦することがなくなってきましたので、この頃はとうとうフラダンス教室にまで行っています。

占いに行っては「来年あたりいい人が現れそうです。東の方向に云々、ラッキーカラーは云々」などと言われればその色のを身につけ、東の方向西の方向、言われるままに頑張ってみましたがいい結果は得られません。

男性には人気がないのですが、母の友人などには受けがいいらしくお見合い写真だけは集まります。

片っ端からこなしても惨敗。

それすらも30才を過ぎたあたりから、だんだんと頂くお話しが減ってきていると感じています。

女友達は「大丈夫よ!裕子は可愛いし、大丈夫大丈夫!」と無責任に答えるばかりで「どこが悪いのかな?」と訊いても「大丈夫大丈夫」を繰り返すばかりです。

なにが大丈夫なのかサッパリわかりません。

大丈夫じゃないから連敗しているのでしょうに。

ある日母から「田中さんがね、これどうって持ってきてくれたんだけど」と雑誌の切り抜きを見せられました。

結婚相談所の広告です。

「それよく広告出てるわよ、知ってるわ。」

「そうなの?会員数こんなに多いんですってよ。

一人ぐらいアナタでイイっていってくれる人いるんじゃない?

パパやママが頑張っても、こんなに未婚の人を集めたり出来ないもの。

さすがこういう会社はすごいわねぇ。。。」

そろそろ本当にネタ切れなのでしょう。

田中のおば様は、沢山のお相手をご紹介下さいました。

その方がこれを持ってきてくださったということは、おば様もお手上げなのです。

私もいい加減心が挫けてきましたし、それもいい手だと思ってはいたのです。

「うん、行ってみようかな。。。」

「ママもそれがいいと思うわ!」

私が母と話しあって選んだ結婚相談所に申し込みました。